リスニングマインドのパク・セヨン代表:マーケティングの成果に直結する、顧客の本音を読み解く方法

目次
  1. Q. こんにちは、パク・セヨン代表。簡単な自己紹介をお願いします。
  2. Q. 代表がアセント・コリアを創業されたきっかけを教えてください。アセント・コリアといえば欠かせないキーワード検索ツール「リスニングマインド」は、どのようにして開発されたのでしょうか?
  3. Q. 代表やアセント・コリアでは「インテント・マーケティング」を重視されていますが、韓国ではあまり知られていない概念なので、聞き慣れない方もいらっしゃるかと思います。簡単に説明していただけますか!
  4. Q. アセント・コリアが運営している「リスニングマインド・ハブル」は、エレファントでも大いに活用しています!検索意図を可視化して確認できる機能が、特に実務でキーワードの機会を見つける際に非常に役立っています。既存の機能にとどまらず、継続的に進化させているとお聞きしていますが、代表が構想されている次のステップについてもぜひお聞かせください。
  5. Q. エレファントチームでは、高関与製品を主に販売するB2B企業において、インテントマーケティングがより大きな効果を発揮できると考えています。しかし、実際の業界では、まだインテントマーケティングの必要性をあまり感じていないようです。代表も業務上、多くの企業と接されていると思いますが、どのように感じられましたか?
  6. Q. それでは、これから初めてインテントマーケティングを始めようとするB2B企業にとって、最も効果的に実行できる方法は何でしょうか?
  7. Q. インテント・マーケティングとは、要するに顧客の意図を把握し、それに合ったコンテンツを提供することで流入を増やす戦略だとおっしゃっていました。コンテンツの成果というのは短期間で確認するのが難しいため、エレファントチームも悩んでいる点なのですが、代表がマーケティング成果を測定する際、総合的なブランド成果指標も重要視されているという点に興味を覚えました。どのような指標を重視されているのか、また、そうした指標を重要視される理由についても伺いたいです。
  8. Q. 現在のB2Bマーケティングにおいて、最も急速に変化しているトレンドは何だとお考えですか?
  9. Q. おっしゃっていたように、最近ではChatGPT、Claude、Perplexityといった生成AIが広く使われるようになり、検索環境が変化していることを多くの方が実感されているのではないでしょうか。それでは、キーワード最適化から「検索体験の最適化」へと移行する中で、最も注意すべき点は何でしょうか?
  10. Q. 生成AIが主流になれば、Googleのような検索エンジンの役割は縮小するだろうという話も出ていますが、今後、情報を消費するチャネルはどのように変化していくのでしょうか。その中で、コンテンツの役割がどのように変化していくのかも気になります。
  11. Q. 今回のカンファレンスでは、どのような話題について話し合いたいですか?参加者の皆様には、特にどのような内容に期待して聞いていただきたいですか?
  12. B2B ROADMAP 2025 미리보기

「B2B製品って、あまり検索されないんじゃないですか?」

「うちの商品は、求める人が決まっています。」

B2Bビジネスに携わる方々に会うと、よくこんな話を耳にします。オーガニックマーケティングと検索意図分析の分野で新たな潮流を牽引しているリスニングマインドのパク・セヨン代表は、この問いに対し、きっぱりと「そうではない」と答えています。

検索窓に入力されたキーワードが、単なる単語の羅列ではなく、顧客の悩みや意思決定のプロセスを反映しているという洞察に基づき、「B2Bインテントマーケティング」の新たな地平を切り拓いています。生成AIが検索環境を急速に変えつつある今、顧客が口にしない真の問いを捉える方法から、ゼロクリック時代のコンテンツ戦略まで、マーケティング成果に直結するパク・セヨン代表の洞察をぜひご覧ください。

Q. こんにちは、パク・セヨン代表。簡単な自己紹介をお願いします。

こんにちは、アセント・コリアのパク・セヨンです。私は広告代理店でキャリアをスタートさせ、その後ポータルサイト、ゲーム会社、スタートアップ企業などで、広告プランナー、ブランドマネージャー、サービスプランナー、事業開発者など、様々な役割を担ってきました。

この過程を通じて、マーケティングは「勘」に頼るべきではなく、マーケティングの成功は「消費者の意図をどれだけ正確に理解できるか」にかかっているという確信を持つようになりました。現在はアセント・コリアにて、私と同じような悩みを抱える多くのマーケターのために、消費者の意図に基づいたマーケティングコンサルティングとリスニングマインドサービスを提供しています。

Q. 代表がアセント・コリアを創業されたきっかけを教えてください。アセント・コリアといえば欠かせないキーワード検索ツール「リスニングマインド」は、どのようにして開発されたのでしょうか?

消費者の購買プロセスを示す検索キーワードの分析を通じて、マーケティング成果を最大化する方法を見出したのです。

サムスン電子ジャパンの検索マーケティングプロジェクトを進める中で、ある重要な事実に気づきました。それは、顧客が検索窓に入力するキーワードが、単なる単語の羅列ではなく、彼らの悩みや疑問、そして購入に至るまでの道のりをそのまま反映しているということです。

例えば、最初は「おすすめの最新スマートフォン」といったキーワードで検索し始め、その後「Galaxy S24 Ultraのレビュー」や「Galaxy S24 Ultraの割引」といったように、検索語を絞り込んでいくのです。こうしたキーワードの流れを分析すれば、消費者が何に関心を持っているかだけでなく、どの段階でどのような情報を必要としているかまで把握することができます。

検索データを適切に分析することで、消費者の意図を理解し、それに合わせて広告メッセージやウェブサイト、ブランドの公式チャネルにおけるコンテンツ戦略を策定できることに気づきました。その結果、広告効果はもちろん、マーケティング全体の成果を最大化することができました。

この時の経験を通じて、「検索データから顧客の本当の本音を読み解く技術」を開発しようと決意しました。こうして、検索データを用いて消費者の購買プロセスを分析する「リスニングマインド」を自ら開発することになったのです。

現在では、韓国と日本の約120社に愛用されているツールとなりました。マーケティング戦略やコンテンツ制作だけでなく、商品企画といった業務でも積極的に活用されています。

🎯 答えは顧客の意図にあります

Q.代表やアセント・コリアでは「インテント・マーケティング」を重視されていますが、韓国ではあまり知られていない概念なので、聞き慣れない方もいらっしゃるかと思います。簡単に説明していただけますか!

「消費者の意図」を製品企画やマーケティング全般に反映させる戦略です。

インテント・マーケティング(Intent Marketing)とは、消費者が検索窓などに残した「行動の兆候」を分析してその意図を把握し、それをコンテンツ、広告、製品企画などに反映させる戦略です。

海外では、ZMOT(Zero Moment of Truth)*という概念や顧客の購買プロセスなどと結びつき、すでに以前からマーケティング分野の一翼を担っています。特にGoogle検索を活用したマーケティングと組み合わされ、実務の現場で活発に活用されています。

💡ZMOT(ゼロ・モーメント・オブ・トゥルース)

口コミを調べたり、価格比較サイトを閲覧したり、企業の公式サイトにアクセスしたりするなど、商品やサービスを購入する前に「オンライン上で行われる実質的な意思決定の瞬間」を指します。

オンラインでの検索が日常化するにつれ、FMOT(First Moment of Truth、店舗で商品を選ぶ決定的な瞬間)よりも前に、消費者に影響を与える要素が現れるようになりました。ZMOTとは、こうした変化を説明する用語です。

B2B分野も例外ではありません。ZoomInfo や6Senseといった企業が、購買意向のシグナルを捉え、それを基にABMの営業機会を提供するなど、様々な形で活用されています。

Q. アセント・コリアが運営している「リスニングマインド・ハブル」は、エレファントでも大いに活用しています!検索意図を可視化して確認できる機能が、特に実務でキーワードの機会を見つける際に非常に役立っています。既存の機能にとどまらず、継続的に進化させているとお聞きしていますが、代表が構想されている次のステップについてもぜひお聞かせください。

単なるキーワード可視化ツールを超え、ビジネス上の課題に答えられるAI CMOおよびCSOへと進化しています。

現在提供されている「リスニングマインド・ハブル」は、消費者が自身の課題解決のために行った検索の流れを、キーワード間の関連性や検索経路、さらにはユーザーの意図へと結びつけて可視化するツールです。「ハブル」は、第1世代のリスニングマインドのバージョン名とお考えください。

アセント・コリアが提供する「リスニングマインド・ハブル」のキーワードクラスター検索結果画面

第2世代となる「ListeningMind.ai」は、今年下半期にリリースされる予定です。単なるツールを超え、インテントを基に様々なビジネス上の課題に対応できるレベルへとアップグレードされる見込みです。インテントの変化をリアルタイムで検知し、現象の背後にある意味まで解説してくれるのです。AI CMOおよびCSOとしての役割を果たすことが期待されています。

✒️ B2B分野では、「インテント」がさらに大きな力を発揮します。

Q. エレファントチームでは、高関与製品を主に販売するB2B企業において、インテントマーケティングがより大きな効果を発揮できると考えています。しかし、実際の業界では、まだインテントマーケティングの必要性をあまり感じていないようです。代表も業務上、多くの企業と接されていると思いますが、どのように感じられましたか?

B2B製品は検索されない? そんなことはありません。

どうやら、現時点ではコンテンツマーケティングの成果がどのようにビジネス成果につながるのか、確信が持てない方が多いようです。B2B企業の担当者の方々が口々にこうおっしゃいます。

まず第一に、「私たちのサービスを利用するのは、誰かすぐに分かる。」

当社の顧客もそうでしたが、多くのB2B企業は、自社製品を購入する顧客層がほぼ決まっているため、顧客について特に深く知る必要はないと考えています。また、潜在顧客が実際にどのような言葉を使っているかについて無知なケースも少なくありませんでした。

第二に、「当社のサービスはB2B製品なので、あまり検索されない。」

顧客が購入を決定するまでには、様々な情報が必要です。詳細なサービス紹介であったり、自社の業種に適用して成功した事例であったり、実際の企業顧客からの口コミであったりする場合もあります。しかし、B2B製品は検索されないと考えている企業の場合、どうしてもこうしたコンテンツの作成に消極的になりがちです。その結果、潜在顧客の意思決定を支援するには、手持ちのコンテンツが圧倒的に不足しているケースが多々あります。

Q. それでは、これから初めてインテントマーケティングを始めようとするB2B企業にとって、最も効果的に実行できる方法は何でしょうか?

検索意図を「顧客が置かれている状況」と結びつけるとき、その真価が最も発揮されます。

私の見解では、これらの方々が抱える問題点の共通点は、「潜在顧客の本当の疑問」を理解していないことにあると思います。このような状況において、問題を解決する方法は、B2BとB2Cで大きな違いはありません。

まず、クライアントが提供する製品・サービスの情報を基に、潜在顧客がどのような状況で何を検索しているのかを把握し、それに基づいて顧客の購買プロセスを定義します。そして、そのプロセスの中で、当社のサービスやカテゴリーが自然に思い浮かぶ瞬間、すなわちカテゴリー・エントリー・ポイント(CEP)に関連するキーワードを特定し、コンテンツ戦略を策定します。

顧客が知りたい内容をまず整理し、検索体験の中でブランドを自然にアピールするのです。

既存の「製品説明」コンテンツを土台とし、その上に「顧客が置かれている状況の説明」に焦点を当てたコンテンツを重ねて組み合わせることで、コンバージョン率を最大化できます。特にB2B分野では、B2Cに比べて後者に該当するコンテンツが少ないため、その効果はさらに顕著になります。

Q.インテント・マーケティングとは、要するに顧客の意図を把握し、それに合ったコンテンツを提供することで流入を増やす戦略だとおっしゃっていました。コンテンツの成果というのは短期間で確認するのが難しいため、エレファントチームも悩んでいる点なのですが、代表がマーケティング成果を測定する際、総合的なブランド成果指標も重要視されているという点に興味を覚えました。どのような指標を重視されているのか、また、そうした指標を重要視される理由についても伺いたいです。

短期的な成果指標だけでは、ブランドの成長を把握するのは難しいです。

追跡対象となるブランド成果指標には、**NPS(Net Promoter Score、ネットプロモータースコア)やMPSA(Most Preferred Single Answer、特定サービス選好度)**などがあります。MPSAについては、アセント・コリアが過去10年間にわたり支援してきたサムスン電子のGalaxyチームが、常時追跡している指標でもあります。

ただし、こうした指標を測定するには、かなりの費用と時間がかかります。そのため、すべてのプロジェクトでブランド指標を測定するわけではありません。プロジェクトの状況によっては、費用や時間を捻出するのが難しい場合もあるからです。

それでもブランド成果指標が重要だと申し上げるのは、短期的に即座に測定可能な成果指標(CTR、CPC、流入数など)だけでは、ブランドが健全に成長し、定着していく過程を追跡することが難しいためです。そのため、シンプルながらも意味のあるブランド指標、例えばブランド検索数といった様々な指標を、ブランド成果を示す代理指標として活用すべきだということです。

こうした指標を軸に、プロジェクトの性質に合わせて適切なレベルの指標を設定することが、現実的に適用できる戦略であると考えられます。

🤖 ゼロクリック時代になっても、コンテンツの力は依然として強力でしょう。

Q. 現在のB2Bマーケティングにおいて、最も急速に変化しているトレンドは何だとお考えですか?

SEOではなく、GEOコンテンツ戦略が必要です。

生成AIが牽引する検索体験の変化が、最大のトレンドです。

従来の検索プロセスは比較的単純でした。例えば、スマートフォンを購入しようとする消費者は、「おすすめの最新スマートフォン」→「Galaxy S24の機能」→「Galaxy S24の価格」という順序で、段階的に検索していくのです。

生成AIの登場により、消費者は今、こう問いかけています。

  • 「旅行に行くとき、写真がきれいに撮れるスマホを教えて」 → (状況・問題)
  • 「Galaxy S24とiPhone 16を、カメラの画質・バッテリー・価格の観点から比較して」 → (比較)

自分が置かれている状況や解決しようとしている問題、そして代替案との比較分析まで反映した、複合的かつ構造的な答えを求める質問へと変化しているのです。

こうした変化の中で生き残るためには、検索エンジン最適化(SEO)だけでは不十分です。GEO(Generative Engine Optimization)、つまり生成AIに最適化されたコンテンツ戦略が必要になってきています。キーワード最適化から「検索体験の最適化」へと移行しているのです。

Q. おっしゃっていたように、最近ではChatGPT、Claude、Perplexityといった生成AIが広く使われるようになり、検索環境が変化していることを多くの方が実感されているのではないでしょうか。それでは、キーワード最適化から「検索体験の最適化」へと移行する中で、最も注意すべき点は何でしょうか?

AI検索の特性に合わせたコンテンツ構造を設定する必要があります。

AI検索では、ウェブサイトへの訪問ではなく「即時回答」が鍵となります。コンテンツの構造そのものを、AIが理解しやすい形で構成する必要があります。コンテンツの種類に応じて適切な形式で表示されるよう、JSON-LDやスキーママークアップといった構造化データ(Structured Data)の設定を強化し、各コンテンツに「質問・状況・問題・解決策」という構造を明確に盛り込むことで、AI検索結果の要約に表示されるようになります。

リスニングマインドもこうした変化を反映し、検索キーワードのシーケンスデータに基づいたインテントマップの自動生成機能を強化しています。

Q. 生成AIが主流になれば、Googleのような検索エンジンの役割は縮小するだろうという話も出ていますが、今後、情報を消費するチャネルはどのように変化していくのでしょうか。その中で、コンテンツの役割がどのように変化していくのかも気になります。

時代が変わっても、コンテンツの力は依然として強力でしょう。

検索という窓口自体は減少するかもしれませんが、「質問を表明する行動」はむしろ増えるでしょう。その代わり、キーワードではなく質問の構造や順序、クリックではなく滞在パターンや探索経路が重要になってくるはずです。私たちは、質問の文構造や流れ、関連する選択肢を通じて、ユーザーの意図を追跡する技術を高度化しなければなりません。

具体的な手法は変わっても、本質は変わりません。消費者の意図に応えるコンテンツの力は、依然として強力なものでしょう。

Q. 今回のカンファレンスでは、どのような話題について話し合いたいですか?参加者の皆様には、特にどのような内容に期待して聞いていただきたいですか?

顧客が解決しようとしている根本的な問題を正確に理解する必要があります。

「B2B顧客が口にしない本当のニーズをどう捉えるか」をテーマに、お話ししたいと思います。多くのB2B企業は、顧客に対する理解が不足しているケースが少なくありません。B2Cで培ってきた、消費者の人口統計や行動データに基づいたマーケティング戦略がうまく機能しないため、さらに苦戦を強いられています。

最も重要なのは、顧客が解決しようとしている根本的な課題(JTBD:Jobs To Be Done)を正確に理解することです。そうすることで、実際の購買行動を促す彼らの「状況」や「文脈」の中に潜む、隠れた問いを見つけ出すことができるようになります。私たちリスニングマインドチームが提唱する「インテント・マーケティング」が始まるのも、まさにこの時点からです。

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キム・ミンジュ

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